記事のネタが出ないのは、ネタがないからではありません。白紙の状態から「これは記事になる」と自分で切り出す作業が重すぎるだけです。だから、書こうとする前に、誰かに質問されて話すところから始めれば、ネタは驚くほど出てきます。
担当者に「今月もブログをお願いします」と頼んでも、なかなか書き始めてもらえない。督促してみると「ネタが思いつかなくて」という返事が返ってくる。そんな経験がある社長や担当者の方に向けて、この記事を書いています。僕自身の経験も交えながら、ネタ出しで止まらないための「話す仕組み」の作り方をお伝えします。
※社内の発信がネタ出しで止まっているなら、お気軽にご相談ください。
なぜ記事のネタ出しで手が止まってしまうのか?
ネタ出しで手が止まるのは、能力ややる気の問題ではなく、白紙から発想する作業の負担が大きすぎるからです。
現場を持っている担当者は、日々の仕事の中で記事になりそうな出来事をいくつも経験しています。お客さんとのやり取り、社内での気づき、仕事で工夫していること。ただ、それを「これは記事になる」と自分で切り出して言葉にする作業は、実際にやってみると想像以上に骨が折れます。総務や広報と兼務の担当者であれば、まとまった時間を取ってじっくり考える余裕もありません。
その結果、「ネタがないから書けない」状態が続き、担当者本人も「自分には発信できるようなネタがない」と思い込んでしまいます。これが、記事づくりが後回しになり続ける一番の原因です。
「書く」と「話す」は、何が違うのか?
書くことは「中身を思い出す作業」と「順番に組み立てる作業」を同時にやることで、話すことは前者だけに集中できる、という違いがあります。
自分の中にあることを言葉にする作業と、それを記事の構成に組み立てる作業は、本来まったく別のものです。この2つを1人で同時にこなそうとするから、書き始める前に力尽きてしまいます。
| 比べること | 白紙から書く | 質問に答えて話す |
|---|---|---|
| 最初にやること | 何について書くかを自分で決める | 聞かれたことに答えるだけ |
| 頭の使い方 | 思い出す・選ぶ・並べるを同時にやる | 思い出すことだけに集中できる |
| 出てくる中身 | 無難な一般論になりやすい | その人の経験や、その場の感情が出やすい |
| 止まりやすさ | 忙しい日は手をつけられない | すきま時間でも進められる |
話した内容を記事の形に整えるのは、別の人やAIに任せればいい。担当者には「答える」ことだけに集中してもらう。この分業ができると、ネタ出しの壁はほとんど消えます。
どんな質問をすれば、ネタは出てくるのか?
答えやすく、その人の仕事に直結した具体的な質問をすれば、ネタは自然に出てきます。
「どんなテーマで書きたいですか?」のような漠然とした聞き方では、答える側の負担がかえって大きくなります。白紙で「書いて」と言われているのと、ほとんど変わらないからです。
効くのは、たとえばこんな質問です。
- 今週、仕事で「よしっ」となった瞬間はありましたか?
- 直近で一番印象に残っている、お客さんとのやり取りは何ですか?
- お客さんからよく聞かれるのに、毎回説明に時間がかかる質問はありますか?
- 同業の人なら当たり前なのに、お客さんにはよく驚かれることは何ですか?
- 最近、お客さんの勘違いを正した場面はありましたか?
1つ答えると、その内容を受けて「それはなぜですか?」「そのとき、どう感じましたか?」と深掘りしていく。これを数回繰り返すだけで、本人も言葉にできていなかった中身が引き出されていきます。
質問役は、社長でも、別部署の同僚でも、外部の人でも構いません。最近はAIに質問役をさせることもできます。大事なのは、聞く人と答える人を分けることです。
記事を出す流れそのものを社内に作りたい場合は、立ち上げとしてお手伝いすることもできます。
「当たり前のこと」は、本当に記事になるのか?
なります。むしろ、本人が当たり前すぎて書こうとも思わないことほど、読む人にとっては価値のある情報です。
僕自身、「メルマガは週3〜5回送っていい」という記事は、質問されなければ、自分にとって当たり前すぎてネタにしようとも思わなかった内容でした。マーケティングの仕事をしていると、配信の頻度を抑えすぎるほうが危ないというのは日常的な感覚です。でも、質問に答えて話しているうちに、「あ、これは多くの人が逆に考えていることだ」と気づきました。
日々の仕事の中で当たり前だと思っていることほど、同業でない読者にとっては知らない話だったりします。本人には「今さら書くまでもない」と感じられる話題でも、質問という形で外から光を当てられることで、初めて記事の形になる。ネタは、ないのではなく、見えていないだけなんです。
まとめ
記事づくりが続かない一番の原因は、ネタがないことではなく、白紙から自分でネタを見つけ出す作業が重すぎることです。書く前に、まず話す。聞く人と答える人を分けて、具体的な質問から始める。それだけで、担当者の頭の中に眠っていた経験が、記事の素材として出てくるようになります。まずは今週、社内の誰かに「最近、お客さんに驚かれたことは?」と聞いてみてください。
よくある質問
Q. 社内に質問役ができる人がいない場合はどうすればいいですか? A. 外部の人やAIに質問役を任せる方法があります。大事なのは、聞く人と答える人を分けることです。
Q. 話した内容を、誰が記事にすればいいですか? A. 外部のライターや記事制作の代行、AIによる下書きなどに任せられます。社内は最後の確認だけで十分です。
Q. どんな業種でもこの方法は使えますか? A. 使えます。質問を自社の仕事やお客さんに合わせて変えれば、業種を問わず素材は出てきます。
Q. 1回でどれくらい話せば、記事1本分の素材になりますか? A. テーマを1つに絞り、深掘りの質問を数回重ねれば、1本分の素材は十分に集まります。
ネタ切れで発信が止まるというお悩みには、AIを使って効率化した記事執筆代行という選択肢もあります。

人材派遣・住宅設備(マイセット)・空間プロデュース会社UDS・島原観光ビューロー・コラビットと、マーケ担当不在の現場を渡り歩いてきた実務家。26歳でホームページ制作で独立し15年以上Web制作に従事。教育施設の立ち上げでは半年で受講生100人達成、島原観光ビューローでは観光情報発信サイトのディレクションや集客コンテンツを手がけ13年続いた観光コンテンツ(累計経済効果2億円超)を立ち上げ、コラビットには一人目マーケターとして入社し広告CPA65%削減・記事200本以上作成、その後マーケティングマネージャーとして年間数億円規模の予算を管理。現在は屋号デジマタクトでホームページ制作を入口に、AIを活用したマーケティングの仕組みごと提供し、中小企業の担当者1名でも運用できる体制づくりを支援。

