立ち上げ期や成長が鈍化してきた時期のホームページ改善は、SEOの効果が出るのを半年から1年待つのではなく、月5万円以下の少額広告でリアルユーザーのアクセスを今すぐ集め、ヒートマップツールで行動を見ながら穴を塞いでから広告費を増やすのが、機会損失を最も小さくできるやり方です。マーケ担当がいない中小企業では、広告費を増やす前にホームページの使い勝手を確認する余裕がなく、そのまま広告費だけを増やして機会損失を広げてしまうケースを僕はよく見てきました。今日はその具体的な進め方をお話しします。
※もし今、広告費を増やす前に自社サイトの使い勝手を見直したいと感じているなら、お気軽にご相談ください。
なぜ立ち上げ期・鈍化期のUIUX改善に、少額広告×ヒートマップ分析が効くのか?
立ち上げ期や成長が鈍化してきた時期のホームページ改善には、少額広告でリアルユーザーのアクセスを集め、そのアクセスをヒートマップで見ながら使い勝手を整えるという組み合わせが最も効きます。
ホームページのUIUXを改善するには、リアルユーザーが実際にどう動いたかというデータが一番の材料になります。ところがSEOだけに頼っていると、効果が出るまでに一般的に4ヶ月から1年かかると言われており、新規サイトであれば半年から1年が目安です(出典:SEOで効果が出るまでの期間の考え方)。立ち上げ期にそこまで待っていられないというのが正直なところです。
だからといって、コンバージョンに至らない「穴」がサイトのどこに空いているかも分からないまま広告費を増やすのは、ただのバカだと僕は思っています。穴が空いたバケツに水を注ぎ続けているのと同じで、アクセスを増やせば増やすほど、そのまま漏れていく人もお金も増えるだけだからです。
そこで僕がやっているのは、月5万円以下の少額広告でまずリアルユーザーのアクセスを即座に集めることです。少額のリスティング広告では、1日あたり2,000円程度から始めて様子を見るのが現実的な進め方とされています(出典:少額リスティング広告の予算設定とキーワード戦略と入札戦略)。そのアクセスをヒートマップツールで見て、デッドクリックやスクロール率の悪さ、情報の順序といった穴を一つずつ塞いでいく。UIUXが最高潮に達したと感じられてから、はじめて広告費のアクセルを踏みます。
| 漏れバケツの穴を塞がずに広告投下 | 少額広告+ヒートマップで先に穴を塞いでから投下 | |
|---|---|---|
| アクセス獲得 | 広告費を増やせば増えるが穴はそのまま | まず月5万円以下に抑えて様子を見る |
| コンバージョン | 穴があるまま流入するので機会損失が拡大する | 穴を特定してから流入を増やすので歩留まりが上がる |
| SEOとの関係 | 記事経由の流入が増えても同じ穴で取りこぼす | 記事流入が増える頃には導線が仕上がっている |
具体的に何を直すのか?効果の出やすい3つの改善ポイントとは?
効果の出やすい改善ポイントは、デッドクリックの撲滅・情報の順序変更・CTAの新規追加の3つです。
まず、デッドクリックの撲滅です。デッドクリックとは、ボタンやリンクのように見えるのに実際にはクリックしても何も起きない箇所のことです。n=1、つまりたった1人であっても、そこでストレスを感じた人がいるなら直して損はありません。押せそうに見えて押せない、というのは訪問者にとって地味だけれど確実なストレス要因になります。
次に、情報の順序変更です。これは一次情報として僕自身の経験があります。以前、自社サイトでは会社の特長を伝えるブロックを一番上に置いていました。ですがヒートマップのデータを見ると、実際に一番じっくり読まれていたのは社歴や略歴のブロックでした。そこで思い切って社歴・略歴を最上部に持っていき、その周辺にCTAを設置し直したところ、問い合わせへの遷移率が上がりました。自分が「読まれるはず」と思い込んでいた順序と、実際に読まれている順序はまったく違ったのです。
最後に、CTAの新規追加です。読まれている箇所の近くに問い合わせへの導線がなければ、せっかく興味を持ってくれた人を逃してしまいます。情報の順序変更とセットで、CTAをどこに置き直すかも必ず見直すべきポイントです。
他にもいくつかやれることはあり、そのひとつひとつは正直どれも些末です。ですが、この些末な積み重ねこそがUI向上には不可欠だと感じています。
こうした改善を一つひとつ自分たちで拾い続けるのは、正直かなり地道な作業です。デジマタクトに任せていただければ、ここまでまるっと巻き取ることもできます。
ヒートマップの録画と向き合うのがなぜ辛く、それでも続けられるのか?
ヒートマップ録画と向き合うのは、人によっては結構しんどい作業です。ですが、そこを乗り越えていくと改善そのものが楽しくなり、目に見えてコンバージョンも増えていくので、一緒に頑張っていきましょう。
録画に映っているのは感情を持った生身の人間の行動なので、そこにネガティブな感情を想像してしまい、身構えてしまう人は少なくないはずです。僕はHSP、いわゆる繊細さんなので特にそうで、正直に言うとレコーディングを1本見るだけでどっと疲れることもあります。
ただ、ここから逃げてしまうと、UI向上は起きず、独りよがりで使いづらいサービスやホームページのままになり、それがそのまま機会損失につながってしまいます。だから最近は、これは問題特定と改善のゲームなんだと気持ちを切り替えて、日々向き合うようにしています。
そして、この作業は乗り越えていくと確実に楽しくなっていきます。自分が意図した流れの通りに問い合わせまで進んでくれる録画に出会ったり、ファーストビューで離脱が多かったページのキャッチコピーを変えたら離脱が減ったり、セカンドビューをあえてちらっと見せることでスクロール率が上がったりと、目に見える成果が積み上がっていきます。自分が最も力を入れて書いた箇所を、ハイライト選択しながら熱心に読んでくれているような録画と出会うと、本当に元気が出ます。
そういう瞬間に出会うと、生身の人間と心が通じ合ったような感覚になります。この人にもっと伝わりやすくするにはどうすればいいか、どうすればこの人にとって使いやすいサービスだと思ってもらえるか。そう考え始めると、いわゆる確変モードに入って、改善そのものが楽しくなり、コンバージョンも目に見えて増えていくサイクルに入れます。しんどい作業だからこそ、乗り越えた先の変化は大きいので、ぜひ一緒に向き合ってみてください。
この改善は、並行して進めているSEOにどうつながるのか?
この少額広告×ヒートマップでのUIUX改善は、並行して進めているSEOで集めた読者の問い合わせ率を底上げする形でつながります。
SEOは効果が出るまでに時間がかかりますが、その間何もしなくていいわけではなく、記事コンテンツの発信自体は並行して進めています。その間に広告×ヒートマップでホームページの導線を仕上げておけば、半年後・1年後にSEO経由の記事流入が増えてきたタイミングでは、すでに問い合わせへの導線が磨き上げられた状態になっています。
もしUIUXの改善を後回しにしたまま記事だけ頑張って書いていたら、せっかく集めた読者を同じ穴からまた取りこぼしてしまいます。広告で先に穴を塞いでおくことは、遠回りに見えて、実はSEOの成果を最大化するための一番の近道でもあるのです。
まとめ
立ち上げ期や成長が鈍化してきた時期こそ、SEOの結果を待つ前に、少額広告でリアルユーザーのアクセスを確保し、ヒートマップで行動を見ながら穴を塞ぐ。この順番を守ることが、広告費もSEOで書いた記事も無駄にしないための一番の近道だと僕は考えています。ヒートマップの録画と向き合うのは正直しんどい時間もありますが、そこで見えてくるのは生身の人間の反応そのものです。向き合った分だけ、ホームページは使いやすくなり、読者との距離も近くなっていきます。
よくある質問
Q. なぜSEOだけでは立ち上げ期のUIUX改善に間に合わないのですか? A. SEOは効果が出るまで一般的に4ヶ月〜1年かかるため、リアルユーザーの行動データがすぐに手に入らないからです。
Q. 月5万円の広告費で本当に効果測定できますか? A. リアルユーザーの行動データを得る目的であれば、月5万円以下でもヒートマップ分析に必要なアクセス数は確保できます。
Q. デッドクリックはどうやって見つければいいですか? A. ヒートマップツールのクリックレポートで、リンクのない箇所への空クリックを確認すると見つかります。
Q. ヒートマップの録画を見るのが苦手でも改善は進められますか? A. 最初は辛くても、問題特定のゲームだと捉え方を変えることで、少しずつ向き合えるようになります。
Q. UIUX改善とSEOはどちらを先にやるべきですか? A. 並行して進め、SEO経由の流入が増える前に少額広告×ヒートマップで導線を仕上げておくのが理想です。
一人で戦略を抱え込まず、一緒に考えさせてください。

人材派遣・住宅設備(マイセット)・空間プロデュース会社UDS・島原観光ビューロー・コラビットと、マーケ担当不在の現場を渡り歩いてきた実務家。26歳でホームページ制作で独立し15年以上Web制作に従事。教育施設の立ち上げでは半年で受講生100人達成、島原観光ビューローでは観光情報発信サイトのディレクションや集客コンテンツを手がけ13年続いた観光コンテンツ(累計経済効果2億円超)を立ち上げ、コラビットには一人目マーケターとして入社し広告CPA65%削減・記事200本以上作成、その後マーケティングマネージャーとして年間数億円規模の予算を管理。現在は屋号デジマタクトでホームページ制作を入口に、AIを活用したマーケティングの仕組みごと提供し、中小企業の担当者1名でも運用できる体制づくりを支援。


