集客がうまくいかない理由は、やる気でもお金でもなく「順番」です。マーケ担当のいない会社は、予算がいくらであっても「誰に・何を伝えるか」を決め、受け皿になるページを用意してから、予算に合った施策を1つだけ始めてください。
「集客、何から始めればいいか分からない」。その気持ちは痛いほど分かります。とにかく広告を出したり、SNSを始めたり、ブログを書いたりして、気づけば半年。売上はほとんど変わっていない。そういう会社を、僕はこれまでたくさん見てきました。僕はマーケティングの仕事を15年やってきて、事業責任者として手探りで事業を伸ばした経験も、マーケターとして年間数億円の広告費を動かした経験もあります。その経験から、予算別に「最初に何をやるべきか」を整理します。
※自社がどこから始めるべきか迷っているなら、お気軽にご相談ください。
どの予算でも、施策を始める前に決めるべきことは何か?
「誰に売るか」「その人とどこで出会えるか」「何を伝えるか」の3つです。
1つ目の「誰に売るか」は、年齢層だけでなく、今どんなことに困っているか、どんな場面でそれを意識するか、今はどうやってしのいでいるか、それでも解決できていないことは何か、まで決めます。「全員に売りたい」は、「誰にも刺さらない」と同じ意味です。
2つ目の「どこで出会えるか」は、自分が使いやすい場所ではなく、そのお客さんが使っている場所で選びます。地域のお客さんならGoogle検索や地図の検索、チラシ。仕事の情報を集めている人なら、検索やビジネス向けのSNS、という具合です。
3つ目の「何を伝えるか」が一番大事で、一番飛ばされがちです。以前、ある会社がLP(広告の受け皿になる1枚のページ)を公開してから3か月間、問い合わせがまったく来なかったことがありました。ページを見てすぐ分かりました。「誰向けのサービスなのか」が、最初の数秒で伝わらないんです。
「誰の、どんな悩みを、どう解決するか」。これを一文で言えるようになるまで、広告もSNSも始めないでください。
予算ごとに、最初に手をつけるべきことは何か?
どの予算でも、まず受け皿になるページを作ります。そのうえで、予算に合った施策を1つ選びます。
| 月の予算 | 最初にやること | 気をつけること |
|---|---|---|
| どの予算でも共通 | 受け皿になるページを1枚作る | 「誰向けか・何が解決できるか・問い合わせ方法」の3点が伝われば十分 |
| 0〜3万円 | SNSとブログで、時間をかけて資産を積み上げる | 成果が出るまで時間がかかる。途中でやめないこと |
| 3〜10万円 | ページを磨いてから、少額の検索広告を試す | 弱いページのまま広告を出すと、クリックのたびにお金が消える |
| 10〜50万円 | 広告を広げる前に、成果を測る仕組みを整える | 測らずに予算を増やすのが一番危ない |
受け皿のページは、予算がある会社だけのものではありません。今は無料や低価格のツールでも作れますし、ホームページがあるなら、既存のページを1つ受け皿用に作り替えるだけでも始められます。SNSや広告で人を呼んでも、受け止めるページがなければ、それだけ機会を逃し続けることになります。
月3〜10万円の段階で、広告より先にページを磨くのは、穴の開いたバケツに水を注いでも意味がないからです。そのうえで検索広告を試すのは、「今まさに探している人」に届けられるので、少ない予算でも反応を確かめやすいからです。
月10〜50万円まで来たら、何より先に成果を測る仕組みを整えてください。以前関わった会社では、測る仕組みを整えたところ、広告費の40%がまったく効果のない枠に流れていたことが分かりました。測らずに増やすのは、最も危ないパターンです。
予算に合わせて、どこから広告や発信を立ち上げるかを一緒に組み立てることもできます。
施策を選ぶときに、よくある間違いは何か?
「全部同時にやる」「受け皿のページを後回しにする」「成果が出る前にやめる」の3つです。
1つ目の「全部同時にやる」は、一番よく見る失敗です。SNSもブログも広告も動画も始めると、力が分散して、どれも中途半端になります。最初は1つ、多くても2つに絞ってください。
2つ目の「ページを後回しにする」は、広告を始める段階ではなおさら危険です。広告は人を呼ぶための施策で、問い合わせを決めてもらうのはページの役目です。弱いページに広告を出すのは、穴の開いた網で魚をとろうとするようなものです。
3つ目の「成果が出る前にやめる」は、施策ごとに成果が出るまでの期間がまったく違うことを知らないと起きます。僕の経験上の目安は次のとおりです。
| 施策 | 成果が出始める目安(経験上) |
|---|---|
| SNS | 3〜6か月 |
| ブログ(検索からの集客) | 6〜12か月 |
| 検索広告 | 1〜2か月(判断できる数字がたまるまで) |
| SNSの広告 | 2〜3か月(広告の画像や文章が固まるまで) |
この期間を知らずに「1か月やったのに効果がなかった」とやめてしまうのは、ゴールの手前で走るのをやめるようなものです。
まとめ
集客で成果が出る会社と出ない会社の違いは、才能でも予算でもなく「順番と集中」です。まず「誰の、どんな悩みを、どう解決するか」を決める。受け皿のページを作る。予算に合った施策を1つだけ選ぶ。成果が出るまでの期間を知ったうえで続ける。これを守るだけで、同じお金と時間でも結果は変わります。
よくある質問
Q. 予算がほとんどない場合、何から始めればいいですか? A. 受け皿になるページを1枚作り、SNSかブログのどちらか1つを続けてください。成果が出るまで時間がかかるので、途中でやめないことが大切です。
Q. 広告とページの改善、どちらを先にやるべきですか? A. ページの改善が先です。弱いページのまま広告を出すと、クリックのたびにお金が消えてしまいます。
Q. 施策はいくつまで同時に進めていいですか? A. マーケ担当のいない会社なら、最初は1つ、多くても2つまでがおすすめです。
Q. 予算を増やすタイミングはいつですか? A. 成果を測る仕組みが整い、どの施策から何件来ているかが分かってからです。測らずに増やすのは危険です。
順番を自社だけで見極めるのは簡単ではありません。迷ったら、遠慮なく話しかけてください。

人材派遣・住宅設備(マイセット)・空間プロデュース会社UDS・島原観光ビューロー・コラビットと、マーケ担当不在の現場を渡り歩いてきた実務家。26歳でホームページ制作で独立し15年以上Web制作に従事。教育施設の立ち上げでは半年で受講生100人達成、島原観光ビューローでは観光情報発信サイトのディレクションや集客コンテンツを手がけ13年続いた観光コンテンツ(累計経済効果2億円超)を立ち上げ、コラビットには一人目マーケターとして入社し広告CPA65%削減・記事200本以上作成、その後マーケティングマネージャーとして年間数億円規模の予算を管理。現在は屋号デジマタクトでホームページ制作を入口に、AIを活用したマーケティングの仕組みごと提供し、中小企業の担当者1名でも運用できる体制づくりを支援。


