結論から言うと、SEOで最初につまずく「何を書けばいいかわからない」という壁は、自分の頭の中を探しても越えられません。答えは、広告を出したときに「どの言葉に人が反応したか」というデータの中にあります。広告で反応された言葉は、お客様が実際に使っている言葉です。そしてその言葉は、Googleで検索されている可能性が高い。だから、広告の勝ちコピーは、そのままSEOの記事タイトルの候補になります。
マーケ担当がいない中小企業では、広告は広告、ホームページの記事は記事、と別々の担当者や別々の外注先に任せていることが少なくありません。それぞれが「お客様に届く言葉」をゼロから探している状態です。この記事では、なぜ広告のデータがSEOの答えになるのか、そして広告とホームページの記事を切り離したままにしておくと何を失うのかを、僕自身がデジマタクトで実際にやっていることと、前職での試行錯誤をもとにお伝えします。
※広告は出しているけれど、その結果をホームページの記事づくりに活かせていない、という段階でもご相談いただけます。
なぜ「何を書けばいいかわからない」がSEOの最初の壁になるのか?
自分の頭の中から言葉を探そうとするからです。お客様が検索窓に打ち込む言葉は、自分の頭の中にはありません。
僕自身、独立してデジマタクトのホームページで記事を書き始めたとき、ここで止まりました。マーケティングの知識はそれなりにある。前職ではコンテンツづくりもやってきた。それなのに、いざ自分の事業で「何を書くか」となると、出てくるのは自分が言いたいことばかりでした。書きたいテーマを並べてはみたものの、「これ、誰が検索するんだろう」という疑問が消えない。正直、少し焦りました。
これは僕だけの話ではないようです。2025年11月に全国の経営者・役員200名を対象に行われた調査では、Webマーケティング施策に「十分に成果を感じている」と答えた企業は10.0%にとどまっています。一方で、今後1年で強化したい施策として最も多かったのが「SEO・コンテンツマーケティング」で、13.5%の企業が挙げています。年間のマーケティング予算は「99万円まで」が58.5%と最多でした(出典:【Webマーケティング投資実態調査2025】株式会社LiKG)。
やりたい、でも成果が出ている実感がない、そして使える予算は限られている。この状況で「何を書けばいいかわからない」のまま記事を書き始めると、限られた時間と予算を、誰にも検索されない記事に使ってしまいます。
なぜ広告で反応された言葉が、SEOの記事タイトルになるのか?
広告で反応された言葉は「お客様が反応した言葉」であり、それはお客様が普段使っている言葉と重なるからです。普段使っている言葉なら、検索窓にも打ち込まれている可能性が高い。
前職の不動産テック企業で、僕は社内で初めてのマーケターとして広告運用を自分の手で引き取りました。それまで外部に委託していた広告は、1件の申し込みを獲得するのに10万円かかっていました。それを自分で回すことにして、バナーを作り直し、広告文を書き直し、入稿し、結果を見る、というサイクルを何十回も繰り返しました。1年から1年半ほどかけて、獲得単価は3万5,000円まで下がりました。
ここで言いたいのは数字ではありません。あのとき僕が見ていたのは、ただ「広告の数字を下げること」だけでした。反応が取れた広告文と取れなかった広告文を並べて、「この言い方だと反応する、この言い方だと反応しない」を延々とメモしていた。必死でしたし、正直、それ以外のことを考える余裕はありませんでした。
今振り返ると、あの何十回の書き直しは、お客様が反応する言葉の辞書を作っていたようなものでした。反応された広告文の中には、お客様がどんな状況で、どんな言葉で困りごとを表現しているかが、そのまま入っていた。それに気づいたのは、独立してから自分のホームページの記事を書き始めたときです。あのメモを、広告の中だけで終わらせていたのがもったいなかった。
自分の頭の中から出す言葉と、広告で反応された言葉は、こう違います。
| 自分の頭の中から出す言葉 | 広告で反応された言葉 | |
|---|---|---|
| 言葉の出どころ | 売る側の言いたいこと | お客様が実際に反応した表現 |
| 検索されている可能性 | わからない | 高い(普段使いの言葉と重なる) |
| 答えが出るまで | 記事を出してから半年以上 | 広告を回した時点で出ている |
| 記事のテーマ選び | 迷い続ける | 候補がすでに手元にある |
広告の管理画面には、「お客様が反応した言葉」の一覧が、もうできあがっています。それを記事タイトルの候補として読み直すだけで、「何を書けばいいかわからない」は「どれから書くか」に変わります。
広告とSEOを別々に動かすと、なぜ損をするのか?
同じお客様に向けた「言葉探し」を、二重にやっているからです。しかも、SEOのほうは答えが出るのが圧倒的に遅い。
広告は、出せば数日から数週間で「反応された・されなかった」が数字で返ってきます。ホームページの記事はそうはいきません。一般的に、記事を出し始めてから検索流入や問い合わせといった効果が見え始めるまで、半年から1年程度はかかるとされています。BtoBの場合はさらに長く、問い合わせ獲得までは1年から1年半という目安も示されています(出典:オウンドメディアはいつから効果が出る?実例から見る"6ヶ月・1年"の真実|株式会社シンプリック)。
答えが早く出る広告で先に「反応される言葉」を確かめて、その言葉をもとに答えが遅いSEOの記事を書く。この順番にすると、半年後に「この記事、誰にも読まれなかった」と気づくリスクをかなり減らせます。逆に別々に動かすと、広告では答えが出ているのに、記事のほうは自分の頭の中から探した言葉で書き続けることになります。
僕は今、デジマタクトのホームページで、まさにこれをやっています。広告で反応の良かった言葉を、記事のキーワードやタイトルに転用する。正直に言うと、始めたときは「そんな単純なことで変わるのか」と半信半疑でした。でも実際に、そうやって作った記事はアクセスに貢献しています。自分で試して、自分のホームページで数字が動くのを見て、ようやく「前職のあのメモはこう使うべきだった」と腹落ちしました。
もうひとつ、ここで補足しておきたいことがあります。SEOというと「検索される回数が多い言葉を狙う」という発想になりがちですが、それだけを追いかけると、大手や専門メディアと同じ土俵で戦うことになります。中小企業のホームページが最初に狙うべきなのは、検索回数の多さより「実際にうちのお客様が反応した言葉」です。広告のデータは、そこを教えてくれます。
広告は出しているけれど、その結果を記事づくりにどう繋げればいいかわからない。そういう状態なら、一緒に整理するところからお手伝いできます。
マーケ担当がいない会社は、この仕組みをどう回せばいいのか?
担当者1名で回せます。必要な材料は、広告の管理画面の中にもうあるからです。
中小企業の場合、社員は全員現場の仕事を抱えていて、マーケティングに割ける時間は限られています。だからこそ、広告と記事を別々の作業として増やすのではなく、「広告の結果を見る」という、すでにやっている作業の延長に記事づくりを置くのが現実的です。反応の良かった広告文を月に一度でも読み返して、「この言葉、記事にできないか」と考える。それだけで、記事のテーマは自分の頭の中から探さなくてよくなります。
大仰なマーケ組織は要りません。デジマタクトでは、AIを活用した仕組みごと用意して、御社の担当者1名で回せる状態にすることを前提にしています。ホームページとSNSという土台を整えて、広告で確かめた言葉をそこに積んでいく。そこから、デジタルマーケティングが本格的に始まります。
なお、反応された広告文からどの言葉を抜き出すか、それが実際に検索されているかをどう確かめるか、記事タイトルにどう落とし込むか、出した記事の結果をいつどこで見るか。この具体的なやり方は、マーケスクールのほうで解説しています。この記事では「なぜ広告のデータがSEOの答えになるのか」という考え方の部分をお伝えしました。
まとめ
SEOで最初につまずく「何を書けばいいかわからない」は、自分の頭の中を探している限り解けません。答えは、お客様が実際に反応した言葉、つまり広告のデータの中にあります。
僕は前職で何十回も広告文を書き直しながら、お客様が反応する言葉のメモを作っていました。でもそれを広告の中だけで終わらせていて、記事に活かすという発想がなかった。独立して自分のホームページを持って、ようやく「あれはこう使うものだった」と気づきました。今はデジマタクトで実際にそうやって記事を作り、アクセスに繋がっています。
広告とホームページの記事は、別々の施策ではありません。同じお客様に向けた、同じ言葉探しです。答えが早く出るほうで確かめて、遅いほうに渡す。御社の広告の管理画面にも、もう次の記事のタイトルが眠っているはずです。
よくある質問
Q. 広告を出していない会社は、この考え方を使えませんか? A. 広告以外にも、お客様が反応した言葉は残っています。問い合わせメールの文面、営業先で言われた一言、SNSで反応が多かった投稿。まずはそこから拾うことができます。
Q. 広告で反応された言葉をそのまま記事タイトルにすればいいですか? A. そのままではなく、広告文の中から「お客様の状況を表している言葉」を抜き出して使います。この抜き出し方と確かめ方は、マーケスクールで具体的に解説しています。
Q. 検索される回数が多い言葉を狙ったほうがいいのでは? A. 検索回数の多い言葉は競合も多く、中小企業のホームページが最初から上位に出るのは難しいです。まずは自社のお客様が実際に反応した言葉を優先するほうが現実的です。
Q. 記事を出してから、どれくらいで結果がわかりますか? A. 一般的に半年から1年程度はかかります。だからこそ、答えが早く出る広告で言葉を先に確かめておくことに意味があります。
「書きたいけど続かない」「広告は回しているのに記事に手が回らない」という方には、広告のデータから記事のテーマを起こすところまで含めて、記事執筆代行という形でお手伝いすることもできます。

人材派遣・住宅設備(マイセット)・空間プロデュース会社UDS・島原観光ビューロー・コラビットと、マーケ担当不在の現場を渡り歩いてきた実務家。26歳でホームページ制作で独立し15年以上Web制作に従事。教育施設の立ち上げでは半年で受講生100人達成、島原観光ビューローでは観光情報発信サイトのディレクションや集客コンテンツを手がけ13年続いた観光コンテンツ(累計経済効果2億円超)を立ち上げ、コラビットには一人目マーケターとして入社し広告CPA65%削減・記事200本以上作成、その後マーケティングマネージャーとして年間数億円規模の予算を管理。現在は屋号デジマタクトでホームページ制作を入口に、AIを活用したマーケティングの仕組みごと提供し、中小企業の担当者1名でも運用できる体制づくりを支援。


