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広告の成果が伸び悩む原因は「キーワードの登録しすぎ」かもしれません

公開日: 2026-08-06更新日: 2026-08-06
広告の成果が伸び悩む原因は「キーワードの登録しすぎ」かもしれません

結論から言うと、Googleのリスティング広告(検索広告)で成果が伸び悩んでいるとき、まず疑うべきなのは「キーワードの登録しすぎ」です。キーワードを増やせば増やすほど機会が広がる、というのは半分正解で半分間違いで、今の広告運用はキーワード数を絞り込んで、あとはAIに任せたほうが結果が出やすくなっています。

社内に広告運用の専門担当がいない会社ほど、代理店やツールに「とりあえずお任せ」で運用を続けていて、なぜ成果が伸びないのかを判断する物差しを持てていないことが多いと感じています。この記事の基準を知っておくだけで、今の運用が適切かどうかを自分の目でチェックできるようになるはずです。

※もし今、広告の運用状況に少しでも違和感があるなら、お気軽にご相談ください。

なぜキーワードを増やしすぎるとリスティング広告の成果が落ちるのか?

一言で言うと、キーワードが増えるほどGoogle広告のAI(スマート自動入札)が学習に使えるデータが分散し、最適化の精度が落ちるからです。

これは僕自身が日々の運用でよくやってしまっていたことでもあります。検索語句のレポートを見ながら、成果につながらない語句を除外していく作業をコツコツ続けていると、その過程で「これはすごくいいキーワードだ」という発見に出会うことがあります。せっかく見つけたのだからと登録していくと、最初は20個くらいでスタートした広告グループが、気づけば50個、60個まで膨れ上がっている。良かれと思って一つずつ足していたはずなのに、振り返ってみると、それが逆に成果を鈍らせる原因になっていた、ということが実際にありました。

Googleの広告AIは、登録されているキーワードである以上、すべてを等しく検討の対象にします。表示回数がほとんどないようなキーワードでも、AIにとっては「気にかけ続けなければいけない存在」であり続けるということです。「表示回数0なら放置しても損はないのでは」と思いがちですが、実際にはそのキーワードに割かれているはずのAIの検討コストを、他の優秀なキーワードにもっと集中させられたかもしれない、と考えると、余計なものはできる限り持たないほうがいいという考え方になります。

キーワードが増えるほどAIの最適化は分散する比較図

一時停止すべきキーワードの基準とは?

基準は主に4つで、CPA、コストとコンバージョンの組み合わせ、表示回数、CTRです。

1つ目はCPA(顧客獲得単価)です。目標CPAを大幅に上回り、目安として1.5〜2倍程度になっているキーワードは要注意です。コンバージョン自体は獲得できているものの、費用対効果が見合っておらず、下手をすると赤字になっているケースなので、一時停止を検討すべきです。

2つ目はコストとコンバージョンの組み合わせです。目標CPAの1〜2倍以上の費用を使っているのに、コンバージョンが1件もついていないキーワードは、素直に停止して、他の優秀なキーワードに予算を回したほうが合理的です。

3つ目は表示回数です。表示回数が0、もしくは一桁程度しかないキーワードは、そもそも誰にも検索されていないということなので、残しておいてもアカウント全体のノイズが増えるだけです。

4つ目はCTR(クリック率)です。検索広告の平均CTRは業種によって幅があり、2%台から6%程度まで開きがあるとされています(出典:Sienca)。業種平均そのものより、同じアカウント内の他のキーワードと比べて明らかに低いかどうかで判断するのが実務的です。表示回数が100〜200回以上あるのにCTRが極端に低い場合は、広告文とユーザーの検索意図がずれているサインで、放置するとアカウント全体の品質評価まで下げかねないので、一時停止したほうがいいです。

一時停止を検討すべき4つのサインの図解

今どの基準で自分のアカウントを見ればいいか分からない、という方は、一緒に数字を見ながら整理することもできます。

コンバージョンが少ない立ち上げ期はどう判断すればいいか?

月のコンバージョン数が10〜20件程度と少ない企業やBtoBの場合、CPAではなくコストとCTRを中心に判断するのが現実的です。

Google公式のヘルプでは、スマート自動入札の掲載結果を正しく評価するには、1か月以上の期間で30回以上のコンバージョン(目標広告費用対効果を使う場合は50回以上)を獲得していることが推奨されています(出典:Google広告ヘルプ)。予算がそこまで大きくない企業や、そもそも月のコンバージョンが10〜20件程度にとどまりやすいBtoB企業では、この基準に届かないことが珍しくありません。CPAという指標そのものが安定しにくい状態です。

そういうときは、通常期よりも緩やかな基準に切り替えます。目標CPAの0.5〜1倍程度の費用を使っているのにコンバージョンが0件のキーワードや、表示回数が100回以上あるのにCTRが極端に低いキーワードは、立ち上げ期であっても一時停止の対象にしてよいと考えています。

判断軸 通常期の基準 立ち上げ期・低コンバージョン期の基準
CPA 目標CPAの1.5〜2倍以上 コンバージョン数が少なく判断材料にしにくい
コスト×コンバージョン 目標CPAの1〜2倍以上使ってCV0 目標CPAの0.5〜1倍使ってCV0
表示回数 0または一桁 0または一桁
CTR 他キーワードと比べて極端に低い 表示回数100回以上でCTRが極端に低い

キーワードの見直しはどのくらいの頻度で行うべきか?

目安は1〜2か月に1回です。

日々の検索語句レポートからネガティブキーワードの登録や新規キーワードの追加をこまめに行っている人ほど、キーワードは自然と増えていきます。逆にあまり手を入れていないアカウントであれば、無理に頻度を上げる必要はありません。大事なのは「増えていることに気づかないまま、数か月放置しない」ことです。定期的に立ち止まって棚卸しをする、いわば広告アカウントの断捨離のような感覚で取り組むといいと思っています。

まとめ

キーワードは増やせば増やすほどチャンスが広がる、という感覚は、今のAIが中心になった広告運用ではむしろ逆効果になることがあります。僕自身、検索語句を丁寧に見ながら良いキーワードを見つけては登録し、気づけば当初の3倍近くまで膨らませてしまっていたことがありました。良かれと思ってやっていたことが、実は成果の足を引っ張っていたと知ったときは、正直かなり反省しました。CPA、コストとコンバージョンの組み合わせ、表示回数、CTRという4つの基準で定期的に棚卸しをするだけで、AIが本当に大事なキーワードに集中できる環境を作れます。まずは1〜2か月に1回、キーワードリストを見直す時間を作ってみてください。

よくある質問

Q. キーワードは何個くらいに絞るのがいいですか? A. 明確な正解はありませんが、20〜30個程度に絞り込み、あとはAIの自動入札に任せる運用がやりやすいとされています。

Q. 表示回数が少ないキーワードでも、将来伸びる可能性があるなら残すべきですか? A. 可能性だけで残すと、AIの検討コストが分散し他のキーワードの最適化を妨げるため、いったん停止して様子を見るほうが安全です。

Q. コンバージョンが月に数件しかない場合、CPAでの判断は諦めるべきですか? A. CPAだけに頼らず、コストとコンバージョンの組み合わせや表示回数・CTRを中心に判断するのが現実的です。

Q. キーワードの見直しは誰がやればいいですか? A. 社内に専任の担当者がいない場合は、無理に自社だけで抱えず、運用を支援してくれるパートナーに相談するのも一つの方法です。

一人で広告アカウントの数字を抱え込まず、一緒に見させてください。

寺尾講平
寺尾講平

人材派遣・住宅設備(マイセット)・空間プロデュース会社UDS・島原観光ビューロー・コラビットと、マーケ担当不在の現場を渡り歩いてきた実務家。26歳でホームページ制作で独立し15年以上Web制作に従事。教育施設の立ち上げでは半年で受講生100人達成、島原観光ビューローでは観光情報発信サイトのディレクションや集客コンテンツを手がけ13年続いた観光コンテンツ(累計経済効果2億円超)を立ち上げ、コラビットには一人目マーケターとして入社し広告CPA65%削減・記事200本以上作成、その後マーケティングマネージャーとして年間数億円規模の予算を管理。現在は屋号デジマタクトでホームページ制作を入口に、AIを活用したマーケティングの仕組みごと提供し、中小企業の担当者1名でも運用できる体制づくりを支援。

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