ホームページとLP(広告などの受け皿になる1枚のページ)は、どちらが優れているかではなく、役割が違います。取引先や銀行、採用の応募者からの信用を得たいならホームページ、広告やSNSから来た人に問い合わせてもらいたいならLP。目的で選べば迷いません。
ホームページはあるのに、問い合わせや資料請求が思うように増えない。マーケ担当がいない会社の社長や部長から、こうした相談をよく受けます。原因の多くは、ホームページとLPの役割を混同していることです。「うちは広告もSNSもホームページも一通りやっている」という会社ほど、実はこの整理ができていないことが多いと感じます。この記事では、2つの役割の違いと、目的別の選び方をお伝えします。
※ホームページとLPのどちらを作るべきか迷っているなら、お気軽にご相談ください。
なぜホームページがあるのに、問い合わせが来ないのか?
会社の総合案内所であるホームページに、「問い合わせを増やす」という1つのゴールを背負わせすぎているからです。
ホームページには、会社概要、サービスの一覧、採用情報など、あらゆる情報が並んでいます。訪れた人は、いろいろなページを見て回った末に、結局どこにも申し込まずに帰ってしまう。情報が多いこと自体は悪いことではありません。でも、「問い合わせてもらう」という1つの行動に絞りたい場面では、この情報の多さが裏目に出ます。
広告で連れてきた人を、いきなりホームページのトップに案内しているなら、なおさらです。広告を見て「この悩みを解決してくれそう」と思ってクリックした人が、会社概要や採用情報が並ぶページに着地すると、何を見ればいいのか分からなくなってしまいます。
ホームページとLPは、何を基準に使い分ければいいのか?
目的が「信用を得ること」か「問い合わせてもらうこと」かで決めます。
| 比べること | ホームページ | LP(受け皿の1枚ページ) |
|---|---|---|
| 目的 | 信用を得る(取引先・銀行・採用の応募者) | 問い合わせ・購入をしてもらう |
| 情報の量 | 会社概要・サービス・採用など幅広い | 悩みから解決までを一本道で伝える |
| ゴール | 複数(問い合わせ・応募・会社の理解など) | 1つに絞る |
| 向いている場面 | 銀行の融資、新しい取引先の確認、採用 | 広告やSNSから来た人への案内、特定の商品の販売 |
銀行から融資を受けるため、人を採用するため、新しい取引先に会社を確認してもらうため。こうした「信用を得る」ことが目的なら、ホームページは今でも欠かせません。一方で、「広告やSNSで人を呼んで、問い合わせてもらう」という場面では、ゴールが1つに絞られていないホームページは働きにくく、LPを用意したほうが数字は動きやすくなります。
うちの会社は、どちらから作るべきなのか?
ホームページがまだないならホームページから。ホームページはあるのに、広告やSNSから問い合わせを増やしたいならLPを足す、という順番がおすすめです。
- ホームページがない、または何年も手つかず: まずはホームページで、会社として信用できる土台を作ります。取引先や応募者が検索したときに、きちんとした情報が出てくる状態にすることが先です
- ホームページはあるが、広告やSNSからの問い合わせを増やしたい: ホームページはそのままに、広告の受け皿になるLPを別に用意します。ホームページを作り直す必要はありません
- 特定の商品やサービスだけを売り出したい: その商品専用のLPを作ります。ホームページの1ページとして作るより、伝えることを絞り込めます
ホームページを今すぐLPに作り替える必要はありません。信用を得る役割はホームページに任せたまま、問い合わせの受け皿を別に用意する、と考えるのが現実的です。
ホームページやLPを、目的に合わせて立ち上げるところからお手伝いすることもできます。
LPは、作ったら終わりでいいのか?
いいえ。LPには「作る」段階と「育てる」段階があり、作っただけで放っておくと、期待した数字に届かないまま止まることがほとんどです。
自分たちが「良い」と思って作ったLPの言葉と、実際に訪れた人が「響く」と感じる言葉には、ずれがあるのが普通です。最初に作ったLPがそのまま完成形になることは、経験のある人が作ってもまずありません。実際に動かし、数字を見ながら直していく段階があって初めて、LPは本当の意味で働き始めます。
ただし、直す順番には注意が必要です。僕は前職で広告の運用を担当し、毎日数字を見ながら調整を重ねて、1件の獲得にかかる費用を大きく下げた経験があります。広告は毎日数字が動くので、触ればすぐに変化が見えます。一方でLPは、そう簡単には数字が動きません。広告の側をある程度整えきってもなお問い合わせが少ないとき、初めてLPそのものに手を入れる、という順番になります。
ここを勘違いして、広告ばかり毎日いじり続け、LPには一度も手を入れないまま数か月が経つ、というケースを何度も見てきました。「広告を整えきっても伸びない」というタイミングで、LPを見直す。この順番を覚えておくと、優先順位を間違えにくくなります。
まとめ
ホームページとLPは、どちらが優れているかではなく、役割が違うだけです。信用を得たいならホームページ、広告やSNSから来た人に問い合わせてもらいたいならLP。ホームページがあるなら作り直さず、受け皿のLPを別に足せば十分です。そしてLPは作って終わりにせず、広告を整えたうえで、それでも伸びないときに見直す。この役割分担と順番を押さえるだけで、限られた時間とお金の使い方は大きく変わります。
よくある質問
Q. ホームページを、今すぐLPに作り替えるべきですか? A. その必要はありません。信用を得るためのホームページは残し、広告やSNSからの受け皿としてLPを別に用意するのがおすすめです。
Q. LPと広告、どちらを先に整えるべきですか? A. 広告の調整を先に行い、整えきっても問い合わせが少ない場合に、LPそのものを見直す順番が基本です。
Q. ホームページの中の1ページを、LPとして使ってもいいですか? A. 使えますが、ほかのページへのリンクやメニューが多いと、問い合わせという1つの行動に絞りにくくなります。
Q. ホームページとLP、両方を同時に作るべきですか? A. 予算と目的次第です。まずはどちらの目的を優先したいかを決め、優先度の高いほうから始めてください。
一人でホームページの役割を整理するのが難しいと感じたら、一緒に考えさせてください。

人材派遣・住宅設備(マイセット)・空間プロデュース会社UDS・島原観光ビューロー・コラビットと、マーケ担当不在の現場を渡り歩いてきた実務家。26歳でホームページ制作で独立し15年以上Web制作に従事。教育施設の立ち上げでは半年で受講生100人達成、島原観光ビューローでは観光情報発信サイトのディレクションや集客コンテンツを手がけ13年続いた観光コンテンツ(累計経済効果2億円超)を立ち上げ、コラビットには一人目マーケターとして入社し広告CPA65%削減・記事200本以上作成、その後マーケティングマネージャーとして年間数億円規模の予算を管理。現在は屋号デジマタクトでホームページ制作を入口に、AIを活用したマーケティングの仕組みごと提供し、中小企業の担当者1名でも運用できる体制づくりを支援。


